靴と足の話

はじめに


 健康志向の高まりとともに、テレビ、ラジオ、雑誌などに健康に関する多くの番組や記事が登場するようになりました。
 そのなかでも、『靴と足の健康』について取り上げた番組や特集が増えています。
このことは、『靴による足の障害』に悩やむ人たちが如何に多く、かつ、その悩みが如何に深刻かを如実に表していると思います。


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人と靴の歴史


A.人類の誕生(猿から人間への進化と足の変化)


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足の構造と機能1


a.足の構造


 人類は地球上で唯一『直立二足歩行』を常とする哺乳類です。 トレーニング次第ではかなり長い時間片足で立つことも可能です。

 人が安定して立ち続けるためには、三脚のように『3点以上の支持』が必要です。それではなぜ人は『2本足』で立ち続けることが出来るのでしょうか?

 それには理由かあります。



 実際、人は2本の脚(2点)で地面に接しているわけではなく、脚の先にあり地面に接している『足』の裏の3点、計6点を支点として立っているのです。

 人の『直立二足歩行』を理解するためには、『足の構造と機能』を知らなければなりません。

 足の各部がどのように構成され、どんな働きをするのか、足の裏の支点はどこにあり、どの位置に重心を構成するのか、そして、どのように重心を制御しているのかを知ることは、良い靴を選ぶための基礎知識として必要不可欠です。 

 まずは骨格から見てゆきましょう。

 下の2枚の写真は人の足の骨格標本です。上が上方から、下が足の裏の側から見たものです。人体は標準体で208個の骨で骨格を形成しています。その内、足の骨は脚部を除き片足で26個(種子骨は含まず)、両足52個で構成されていて、からだ全体の骨の4分の1をも占めています。


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足の構造と機能2


c.足の機能/歩く


 滑らかな歩行には体全体の動きをひつようとしますが、ここでは歩行の為の足の機能のみについて述べることに留めます。

 人が歩くということは、人体の重心を前方に移動させてゆくことに他なりません。

 人の歩行には、重心の移動法の違いから、『静歩行』と『動歩行』との2種類があります。『静歩行』では歩行時の重心移動を両足が着地している間に行うのに対し、『動歩行』では前方に出した片足が着地する前に、着地点方向への重心移動を開始することにあります。


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靴の基本構造


A.実用面を重視して設計された靴


 直立2足歩行をするための『快適な環境』を作ることが実用面を重視した靴には求められます。

 快適に歩き、走り、作業することのできる靴には、安定性、屈曲性、クッション性、保温性、通気性、路面把握性など様々なことがらが要求されます。
 そして、これらの要求に応えられる靴が足の健康、ひいては人の健康に『良い靴』といえます。

 そのためには先に述べた多くの要求に応えることのできる構造を靴が持っていなければなりません。

 『良い靴』に必要な基本的構造を備えたオックスフォードタイプのコンフォートシューズを例に、靴の構造とその機能について説明します。



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