はじめに
健康志向の高まりとともに、テレビ、ラジオ、雑誌などに健康に関する多くの番組や記事が登場するようになりました。
そのなかでも、『靴と足の健康』について取り上げた番組や特集が増えています。
このことは、『靴による足の障害』に悩やむ人たちが如何に多く、かつ、その悩みが如何に深刻かを如実に表していると思います。
しかし、限られた紙面や放送時間の中でという制約があるとはいえ、その多くの内容が最も重要な基本情報抜きに語られていることに大きな不満を感じています。
また、シューフィッターの方々が『パンプス』や『ローファー』を中心にシューフィッティングを解説されることには大いに疑問を感じています。
『靴による足の障害』の殆んどはこの種の靴の常用により起こるものであり、どんなに上手くフィッティングしても長期間使用していれば、必ず足に障害を及ぼします。従って、『靴と足の健康』をテーマにした番組や特集でパンプスやローファーの使用を前提にしたシューフィッティングをすること自体に問題があると考えています。一般の人たちに『パンプス』や『ローファー』も『正しく履けば足に良い靴』という間違ったサインを与えかねないからです。
『外反母趾(バニオン)』、『槌状趾(ハンマートウ)』、『陥入爪(巻き爪)』、『鶏目(魚の目)』、『胼胝(タコ)』、『水虫』等々の足の障害、疾病は靴を履くことと密接な関連があります。
何故、『パンプス』や『ローファー』の常用が足に悪いのか?
では、どんな靴が『足に良い靴』なのか?
そして、その理由は?
長くなりますが、関心のある方はしばらくお付き合いください。