8.外反母趾対策テーピング法

 良い靴を正しい履き方で履けば外反母趾になることはありません。しかし、既に外反母趾になってしまった足指は靴の種類や履き方を改善しただけでは、元に戻りません。 
 外反母趾になった足指を治すには幾つかの有効な方法があります。

 重度の外反母趾は専門医による治療が必要ですが、軽度から中度ならば自分でもできる保存的療法で治すことが出来ます。(自己診断は危険です。 気になる事があれば早めに専門医に相談するべきです。)

 靴などによって起きた外反母趾ならば時間をかけて靴から受けたのと反対の方向から緩やかな力をかけて元に戻してゆくことが出来ます。

 これは歯列矯正と同じ原理を利用した治療法で、骨細胞のライフサイクル(約二年半)を利用して骨細胞の配列を変化させ、変形した関節を元に戻してゆきます。


 この療法に使う装具は薬局などで多種販売されています。右の写真上は靴を履いている時に使用するタイプ、そして下は家の中でくつろいでいる時や就寝時に装着するタイプです。上のタイプではつま先部に十分な余裕のある靴の使用が必要です。 両者とも皮膚との接触面の通気性に問題があるので常に消毒をして清潔に保つ必要があります。
 そのため、毎日使用するためには最低でも2ペア揃えておく必要があります。
 1ペアを使用しその間に他方を洗浄し乾燥させておきます。


 装具を使う方法以外に伸縮性の医療用テープ(キネシオテックスなど)を使用する方法があります。

 テーピングの具体的な方法は次のとおりです。


 まず、テープの準備をします。
 左の写真は1インチ(25mm)幅のキネシオテープを片足に使用する分だけカットしたものです。(文字が書いてあるのが裏面です。)
 上の細いテープは下のテープを半分の幅にカットしたものです。


 母趾を内足側へ平行に開き指先から土踏ますに向かってテープを貼ってゆきます。 この時、テープをできるだけ伸ばさないように貼ります。
 伸縮性のあるテープの使用は関節面に必要以上の負荷
 靭帯の伸びを抑えるための無伸縮テープや伸縮テープを伸ばした状態で使用することは、関節面に過度の負荷を与ます。激痛や炎症の発生を起こす恐れがありますので絶対に行ってはいけません。


 次に、半分の幅にカットしたテープを母趾の外足側から母趾球に向かって貼ってゆきます。この時もテープはできるだけ伸ばさずに貼ります。


 小趾側も同じ手順で貼って片足分のテーピングは完成です。 ソックスを前ページの手順でテープがはがれないように注意しながら履けばテーピングの完成です。(せっかくテーピングで広げた指を靴下で押さえつけては意味がありません。)


 外反母趾などの後天的変形は長い時間を掛けて起こります。従って、元に戻すのにも同じくらい掛かるものです。
 早期の治癒を求めず、『根気良く時間を掛けて治してゆく心構え』が必要です。