足趾骨グループ(14個) | 1〜5.末節骨 | 6〜9.中節骨 | 10〜14.基節骨 |
中足骨グループ(7個) | 15〜19.中足骨 | 27,28.種子骨 | |
足根骨グループ(7個) | 20〜22.楔状骨 | 23.立方骨、24.舟状骨 | 25.距骨、26.踵骨 |
写真1は、上方から見た体重の掛かっていない状態の足です。
足のアーチがたわんだ状態で足趾の広がっていないため、写真2,3に比べて細く見えます。 |
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写真2は、1の状態から意識的に足趾を開いた状態です。
足趾部は横に大きく広がりましたが、中足部から後ろの幅は広がっていません。 |
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写真3は、右足に全体重をかけて立っている状態です。
極限まで体重の掛かった足は大きく横に広がり指の付け根の部分の横幅は写真2よりも広くなっているのが御覧いただけるでしょう。これは、後述する足部の4箇所のバネが体重によりたわみを減少させ、横方向に広がるためです。 |
足の裏には足の骨格の基本部分がつくる三角形ADEがあり、この三角形の作る重心G2で立つことが可能です。 しかし、この三角形では支点となる3つのポイントには大きく可動する部分がなく、バランスの崩れを調整する機能がないため、上体の重心変化による体全体の重心の移動を制御できません。 実際には、足裏への加重を刺激として収縮した両外転筋が各足趾骨を足首を中心に扇状に広げ、全ての中足骨から末節骨までの並びを直線状に整えます。 その結果、着地時の足は親指の指紋のセンターと小指の指紋のセンターと踵骨の下端を支点として大きな三角形ABCを形成します。 この三角形には可動する5本の足趾があるので重心の制御が可能となります。 |
先ほど腕立て伏せの手の動きの話しをいたしましたが、足も同様、正常な状態では足趾は踵よりも多くの加重を負担します。
足指の腹(指紋のある側)には加重を敏感に感知できる感覚受容器といわれる組織が発達しています。 正常な人の重心は足底部の三角形ADEの重心よりやや前方にあり、常に爪先方向へ移動しようとしています。この加重変化を各指の感覚受容器が感知して、G1方向に適宜押し返すことでバランスを維持します。 |
注 赤いラインが地面を表しています。 |
人の骨格はアフリカ大陸で猿から進化した草原の環境に依存しています。現在でも骨格に当時との大きな変化はありません。草原の地盤は弾力性のある軟らかな土でした。動物がその上に乗れば足型が残るほどの固さで沈み込みます。その柔らかな土壌で直立して安定を保とうとすると、バランスの調整のためより多く加重のかかる前足部は踵部や中足部よりも多く土中に埋没します。したがって足の裏には左の図のような踵から爪先までの緩やかな下りの曲線が生まれます。人体の骨格はこの緩やかな角度の接地面の上にバランスするように進化してきました。
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